「for」と「to」の違いとそれぞれが持つイメージ
前置詞「for」と「to」の違い
今日は、前置詞「for」と「to」を比較して、何がどう違うのかを見ていきたいと思います。
まず、「for」と「to」それぞれのイメージと意味を一つずつ確認した後、両者の違いを比較していきたいと思います。
「for」が持つイメージと意味
前置詞「for」が持つイメージは「何かに向かう」です。あくまで「向かう」だけであって「到達した」まではいかないところがポイントです。図にするとこんな感じです。
そして、そのイメージから派生する意味は、以下のようなものがあります。
1 方向
This is for you.(これ、君にだよ。)
This train is bound for Hakata.(この列車は、博多行きです。)
2 目的
The earth was made for man.(地球は人間のために作られた。)
3 原因
I was angry with him for many reasons.(私は多くの理由で彼に怒っていた。)
4 賛成
Are you for or against this plan?(あなたはこの計画に賛成ですか?反対ですか?)
5 範囲
He is small for a basketball player.(彼は、バスケットボールプレーヤーとしては小さい。)
I have been at this school for 3 years.(私はこの学校に3年間います。)
「to」が持つイメージと意味
次に、前置詞「to」が持つイメージは「到達点を指し示す」です。「for」と違うのは、「到達」までが意識されていることです。図にするとこんな感じです。
そして、そのイメージから派生する使い方は、以下のようなものがあります。
I went to the park yesterday.(私は昨日、公園に行った。)
attach to e-mail(メールに添付する)
dance to music(音楽に合わせてダンスする)
どの使い方も「到達」や「くっ付いている」というようなイメージを持った使い方になっていますよね。
「for」と「to」の違い(結論)
「for」も「to」も「何かに向かう」というイメージは共通しているのですが、「for」は「向かうだけ」、「to」は「到達まで意識」という部分が決定的に違う部分になります。
次の二つの文がその違いをよく表していると思います。
- I left for the park.(公園に(向けて)出発した。)
- I went to the park.(公園に行った。)
1.は出発しただけなので、実際に公園に着いたかどうかは分かりませんが、2.は実際に公園に到着したという事実まで表現しています。
「for」と「to」の使い方で迷ったときは、それぞれの持つイメージを意識すると間違えずに済みますよ。