「look」「see」「watch」の違い
「look」「see」「watch」はどう違うのか?
「look」「see」「watch」は、日本語では「見る」と訳されますが、その違いを理解していますか?
日本語では「見る」と同じ言葉で訳されるこれらの3つの英単語は、実は英語では全く異なる意味とニュアンスを持った英単語なのです。
3つの英単語の意味とニュアンスの違いを理解するために、「look」「see」「watch」それぞれが持つ意味やイメージを確認していきたいと思います。
「look」の意味とイメージ
「look」は、視線を動かして「目を向ける」「目をやる」という動作を意味する動詞です。
- Look at me!((視線を動かして)私を見て!)
- look up((視線を動かして)見上げる)
- look for ~((視線を動かして)~を探す)
- Look. I'm really busy right now.(いいかい。僕はいま本当に忙しいんだ。(「Look.」で意識を話し手に向かせている。「Listen.(聞いて。)」と同じような使い方) )
「see」の意味とイメージ
次に、「see」は動作ではなく、目的物が「見える」「(自然と)目に入る」という意味になります。
- You can see Tokyo Skytree on your left.(左手に東京スカイツリーが見えるよ。)
- I can't see anything.(何も見えないよ。)
- I saw her yesterday.(昨日、彼女に会った。)
- I see.(分かった。(「頭に入った」というイメージ))
「watch」の意味とイメージ
最後に、「watch」は目的物を集中して、目で追いかけて「じっと見る」「注視する」という意味になります。
- watch TV(テレビを見る)
- watch YouTube videos(YouTube動画を見る)
- watch football games(サッカーの試合を見る)
- I love watching my children playing.(私は自分の子供たちが遊んでいるのを見ているのが大好きです。)
- Could you watch my kids for a while?(少しの間、子供たちを見ておいていただけませんか?)
- watchdog(番犬)
「look」「see」「watch」の違い
まとめると、「look」は視線を動かして「目を向ける」、「see」は対象物が視界に入ってきて「見える」、「watch」は対象物を「じっと注視する」という違いがあります。
ですので、ひとくくりで「見る」と訳さずに、意識的に
- look → 目を向ける
- see → 見える
- watch → じっと注視する
と訳し分けると使い方を間違えることなく、正しい意味で表現することができると思います。
文字で覚えるのが大変な方は、上で示したイメージをよく見て、自分で「look」「see」「watch」の動作を実際にやってみるのもいいかもしれませんね。
使い分けの分かりやすい例
「look」が使われるシーン
「look」で一番分かりやすいのは「ルック!ルック!ルック!(Look! Look! Look!)」ですよね。「こっちを見て!」という意味で対象者の目線をこちらに向けたいときに使いますね。「ウォッチ!ウォッチ!ウォッチ!(Watch! Watch! Watch!)」とか「シー!シー!シー!(See! See! See!)」とか言わないですよね。
「see」が使われるシーン
「see」で一番分かりやすいのは「Oh, I see.(なるほどね。)」とか「I can see you.(あなたが見えてるよ。)」とかですよね。「I can look at you.」とか「I can watch you.」とは言いません。「あなたを(見ようと思えば)見ることができるよ。」とか「あなたを監視できるよ。」という意味では使うかもしれないですけどね(笑)
「watch」が使われるシーン
「watch」は実は日本語での使われ方が一番分かりやすい使い方をしています。「株の値動きをウォッチ(watch)しておいてくれ。」という表現です。「動きをずっと追い続ける」という意味で使われますが、「ルック(look)しておいてくれ」とか「シー(see)しておいてくれ」とか言わないですよね。