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「good」と「nice」の違い

「good」と「nice」はどう違うのか?

「good」と「nise」はどちらも「良い」という意味を持つ英単語ですが、その違いは何なのでしょうか?

私たち日本人にとっては、二つの違いを意識することはあまりありませんが、実は、この二つは同じようで違うイメージを持った英単語なのです。

実際の英会話の中では、「good」は使うけど「nice」は使わない表現やその逆も多く存在します。

それぞれの持つ意味と実際の使われ方を見て、二つの英単語の違いを理解していただければと思います。

「good」の意味

まずは「good」の意味を、英英辞典(the Cambridge English Dictionary)で確認してみたいと思います。

※赤字は「nice」と共通の意味

  1. PLEASANT/SATISFACTORY(楽しい・快適、満足)
  2. HEALTHY(健康)
  3. HIGH QUALITY(高品質)
  4. SUCCESSFUL(成功)
  5. KIND(親切)
  6. MORALLY RIGHT(道徳的に正しい)
  7. POSITIVE(前向き・積極的)
  8. BEHAVIOUR(良い行動)
  9. SUITABLE(適切)
  10. LARGE(大きな)
  11. SATISFACTION(満足)

「nice」の意味

次に「nice」の意味も同じ英英辞典(the Cambridge English Dictionary)で確認してみます。

※赤字は「good」と共通の意味

  1. PLEASANT(楽しい・快適)
  2. KIND(親切)
  3. SLIGHTLY DIFFERENT(少し違う)

 

「good」と「nice」の違い

英英辞典での意味の違い

英英辞典で二つの英単語の意味を確認してみると、以下のようなことが分かります。

  • 「good」の方が「nice」よりも意味の幅が広い
  • 「good」には「健康的」という意味があるが「nice」にはない
  • 「good」には「高品質」という意味があるが「nice」にはない
  • 「good」には「道徳的に正しい」「適切」という意味があるが「nice」にはない

ネイティブが持つイメージの違い

ネイティブは、「good」を客観的に「良い」というイメージでとらえていて、逆に「nice」を主観的に「良い」というイメージでとらえています。

もう少し詳しく説明すると、「good」は客観的な判断基準により「良い」と思えるものに使うのに対して、「nice」は自分の気持ちや自身の価値基準に基づいて「良い」と思えるものに使います。

詳しくは、次の例文で見ていきたいと思います。

「good」と「nice」の使い方の違い(実例)

「good」が「健康的」という意味で使われる場合
  • "How's your mother?" "She's good, thanks."(「お母さんの調子はどう?」「調子いいよ。ありがとう。」)→"She's nice."と答えると「彼女は素敵だ。」という意味になってしまう。
「good」が「高品質」という意味で使われる場合
  • "She speaks good English.""She speaks English well."→"She speaks nice English."とは言わない。
「good」が「道徳的に正しい」「適切」という意味で使われる場合
  • "He is a good man."(彼は(道徳的に)良い男だ。)→"He is a nice man."と言うと「彼はいいやつだよね。」という主観的な評価を表す表現になる。この場合、「good」は客観的に誰から見ても「良い人」であることを示していますが、「nice」は誰か特定の人からの評価として「良い人」ということを示しています。
  • 同じような例で"She is a good girl."だと、「彼女は(人柄が良くて礼儀正しい)良い女の子だ。」という意味になりますが、"She is a nice girl."だと、「彼女、(可愛くて)いい女だね。」と男性が話しているような感じになります。

「good」と「nice」の違いのまとめ

  • 「good」は客観的に見て「良い」というときに、「nice」は主観的に「良い」と表現するときに使う
  • 「健康的」「高品質」「道徳的に正しい」「適切」ということを表す「良い」は「good」を使う
   
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