「good」と「nice」の違い
「good」と「nice」はどう違うのか?
「good」と「nise」はどちらも「良い」という意味を持つ英単語ですが、その違いは何なのでしょうか?
私たち日本人にとっては、二つの違いを意識することはあまりありませんが、実は、この二つは同じようで違うイメージを持った英単語なのです。
実際の英会話の中では、「good」は使うけど「nice」は使わない表現やその逆も多く存在します。
それぞれの持つ意味と実際の使われ方を見て、二つの英単語の違いを理解していただければと思います。
「good」の意味
まずは「good」の意味を、英英辞典(the Cambridge English Dictionary)で確認してみたいと思います。
※赤字は「nice」と共通の意味
- PLEASANT/SATISFACTORY(楽しい・快適、満足)
- HEALTHY(健康)
- HIGH QUALITY(高品質)
- SUCCESSFUL(成功)
- KIND(親切)
- MORALLY RIGHT(道徳的に正しい)
- POSITIVE(前向き・積極的)
- BEHAVIOUR(良い行動)
- SUITABLE(適切)
- LARGE(大きな)
- SATISFACTION(満足)
「nice」の意味
次に「nice」の意味も同じ英英辞典(the Cambridge English Dictionary)で確認してみます。
※赤字は「good」と共通の意味
- PLEASANT(楽しい・快適)
- KIND(親切)
- SLIGHTLY DIFFERENT(少し違う)
「good」と「nice」の違い
英英辞典での意味の違い
英英辞典で二つの英単語の意味を確認してみると、以下のようなことが分かります。
- 「good」の方が「nice」よりも意味の幅が広い
- 「good」には「健康的」という意味があるが「nice」にはない
- 「good」には「高品質」という意味があるが「nice」にはない
- 「good」には「道徳的に正しい」「適切」という意味があるが「nice」にはない
ネイティブが持つイメージの違い
ネイティブは、「good」を客観的に「良い」というイメージでとらえていて、逆に「nice」を主観的に「良い」というイメージでとらえています。
もう少し詳しく説明すると、「good」は客観的な判断基準により「良い」と思えるものに使うのに対して、「nice」は自分の気持ちや自身の価値基準に基づいて「良い」と思えるものに使います。
詳しくは、次の例文で見ていきたいと思います。
「good」と「nice」の使い方の違い(実例)
「good」が「健康的」という意味で使われる場合
- "How's your mother?" "She's good, thanks."(「お母さんの調子はどう?」「調子いいよ。ありがとう。」)→"She's nice."と答えると「彼女は素敵だ。」という意味になってしまう。
「good」が「高品質」という意味で使われる場合
- "She speaks good English.""She speaks English well."→"She speaks nice English."とは言わない。
「good」が「道徳的に正しい」「適切」という意味で使われる場合
- "He is a good man."(彼は(道徳的に)良い男だ。)→"He is a nice man."と言うと「彼はいいやつだよね。」という主観的な評価を表す表現になる。この場合、「good」は客観的に誰から見ても「良い人」であることを示していますが、「nice」は誰か特定の人からの評価として「良い人」ということを示しています。
- 同じような例で"She is a good girl."だと、「彼女は(人柄が良くて礼儀正しい)良い女の子だ。」という意味になりますが、"She is a nice girl."だと、「彼女、(可愛くて)いい女だね。」と男性が話しているような感じになります。
「good」と「nice」の違いのまとめ
- 「good」は客観的に見て「良い」というときに、「nice」は主観的に「良い」と表現するときに使う
- 「健康的」「高品質」「道徳的に正しい」「適切」ということを表す「良い」は「good」を使う